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個人的にはCarvinといえばジェイソンベッカーやスティーヴヴァイのイメージ。
倒産してギター部門はKiesel名義で続いているんですね…。知らなかった…。
メーカーとしては視覚的にウッドベースらしさを出したかったのでしょうか。
サイドポジしか入っておらず、気軽に演奏するにはハードルが高いですね…。
そんなCarvinのアコべにフレットラインを入れて欲しいとご依頼いただきました。

スルーネック構造の為、バラシて作業が出来ません。
フレットラインは指板センターに対して垂直に切り出す必要があり、製造時では指板切り出し前に入れるので、完成品に入れるのは中々テクニカルな内容かと思います。
スルーネックの為、フレット溝を切る道具も使えませんし、一本ずつ慎重に手作業で切っていく形になります。


メーカースペックでは34インチですが、アコギやガット等、弦が太く弦高が高めのモデルはスケールポイントから少しずらして作られています。
このモデルもそのようになっていましたので、34インチでフレットラインを切った後にそのラインがずれているとやり直しがきかず大変なことに…。
正確に、慎重に、しかも作業性が良くなるよう34インチスケールと原寸のスケールを数値に出し、ポスターサイズの紙に印刷して頂きました。
こういう図面や印刷、webの事etc、自分の出来ない事や知識が浅い事で困ったときに相談できる方がいらっしゃるのは大変有難い事です。



元のサイドポジションとの兼ね合いも有りますので、指板にそれぞれのスケールラインを貼り付けチェックしていきます。
結局は34インチのフレットラインが合いましたので、ネックセンターを割り出し、正確に貼り付け。
ガイドとしてRパッドをクランプで固定し、印字されているラインを同じ太さののこぎりで慎重に切っていきます。
凄い集中して、息止めて作業していました(笑)


メイプルの突板を切り出し接着、成型、指板修正もしていきます。

今回は塗装無しの為、完成になります。
フレットライン、あったほうが絶対弾き易いですね(笑)
元々ピエゾにも問題が有りましたが、見た目を変えることなく使えるように修正させて頂きました。
勿論何でも出来るわけでは有りませんが、これからも良いイメージが湧くよう精進して参ります。
思い入れがあり、大事にされている楽器。
お渡しの際に喜んで頂けて何よりですし、大変貴重な経験をさせて頂きまして厚く御礼申し上げます。